4.26.2014

か く さ な く て いい  ま も ら な く て いい












 あんな  に つめた 荷物  も 




ほとんど  は だれか の  もと へ







じぶんよう  は 叔母さん  から ゆずってもらった 





ふるい 台所  どうぐ





  いとしい 音楽    いろいろ な 想い たち 














無防備 に  ひらく 花






かくさなくて いい





まもらなくて いい






そのまま で いられる ばしょ








    ここ  は まだ  目覚めた     ばかり 






すこし  だけ じかん   を さかのぼる みたい に






 まだ あおい うまれたて の 国 に



  

   帰 国   しました








  かえり の 中央駅 





        ねむけ まなこ  イースター ホリデー   






 ひとびと  は かぞく  に 会い に いっていたのだろう






    カラフル な   リボン の ついた   柳 の 鞭  や  





      おおきな  荷物  を  もつ  ひとびと 









のんびり 出発  を まつ 車内    ちいさな こども  ふたり   と おとうさん  が





     同じ 席  に 乗り合わせてきた





ゆっくり  と ガタゴト  と 電車  が うごきはじめる  と





おとうさん は いろいろな はなし  を はじめた







  こども は 7人  いるんだよ  とか 。






娘 が 手術 で プラハ に いっていたんだよ とか。 刑務所 に はいっていたこと とか 。







車内販売  の  女性  が とおりがけ 声 を かける






おとうさん は ビール を かいたかったけれど





こどもたち の ジュース  を えらんでた








 帰国 の 日 まで わがまま 放題 の わたし  に 






また でかけ に おにぎり   を もたせてくれた 母




みえなくなるまで 手 を ふりつづけていた 父







なんどとなく  こんなふう に じぶん の 分  を わけてくれたのだろう








そして 車内  こどもたち  の 目  は   まぶしい くらい に   かがやいていた





あらゆる  ポケット  から おやつ  が   でてくる   でてくる







 ねぇ  おとうさん  あげてもいい ? と




おやつ  を ひとつ   ひとつ わたし  にも くれる





いっしょ に くれた バナナ  を たべる








窓 の 外 には ほころび   はじめた 菜 の 花  の  いろ たち  が 






永遠   みたい に ひかってる












春  を つげる イースター  



村 に  ついて も つづいていた






こどもたち は かご を もって 家々 を たずねて   あるく







’  わたし   へ  ’ と チェコ の 母 が つくった ケーキ  は





みみ が ちょっと こわれていて 楊枝  で   固定  してあった






そのため に 探し に 街 に でたのだろう 包み の いろ が すこし ケーキ に  にじんでた




  

ほろほろ と  素朴




  気もち が つまってた











いろいろ な 春 の いろ



いろいろ の 春 が ある







ふゆ  を こえた ひとびと  は だれも  が そのまま  に みえるけど




やっぱり うれしそう   それ が わたし には うれしい





帰国  から いっしゅうかん



きょう も おだやか に しずか に また はじまる







ちかく  の 国  で 争い   が はじまるかもしれない



それでも ここに 来て よかった




あ い た か っ た よ