1.24.2012

::: たべたい 景 色   お菓子 は ふる :::























     ここ の ところ ようやく ほんのり  と 雪  びより


  夏 が きたね   と   いっていた ひと  は




 冬  が  きたね と   けろり . .










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 ただいま チェコ人  の 友 人  が 休 暇   しに 3週間  ほど

   
 あそび  に  きている




  かのじょ は いつも 手  を  うごかしている

 

 いつか ごぼう  の  はなし  を したら  興 味  が  ある と   いって


    種  を とりよせて おくったら  数ヶ月後 




   ほんとう に たくさん  の  色とりどり  の  野 菜  たち   と  とも に 


            箱 いっぱい  の ごぼう   を    おくってくれた その 人






            い ま   も パチパチ 文 章  を  書 く よ こ で



    ちくちく くるくる  チョキ  パチン


    手   は   うごいている


            

            せっかく ゆっくり あそび  に  くるのなら


    ぜひ おしえてほしい.. と    


出発前  に おねがい  を   し  道 具  を   もってきてもらった




             そうそう かのじょ  の 得意分野  は 



    やさい・保存食づくり・しぼり染め・ぬいもの・おかあさん


    そして お菓子 や イースターエッグ など  の こまかい

   
    デコレーション




    
            こんかい おもしろいことに かのじょ も  はじめて の

  
   ちょっと わたしたち  仕 様



            いつも は デコレーション の ペースト に 卵 白・砂 糖

    
           生 地 に 小麦粉・卵・バター・砂 糖・牛乳・スパイス ・ベーキングパウダー


     などなど つかってつくるのに



   
                 私 流 で デコレーション の ペースト に 


   たまたま あった    白花豆  と  ちょこっと はちみつ

 
    生 地  に 精 製 されていない  地 粉・そば粉・てんさい糖・重 曹


           それ を  濃い目 に 煎れた ジンジャーティー   に   シナモン を 


            ふりかけた  もの で  のばした



  :::



            それにしても なんと なんと 柔 軟  なのだろう


            まるで  ちがうものなの に ともだち 先 生  は 多 い に  たのしんでくれた







  さ ぁ はじめよう…




 と お手本  を  描き始めるなり   ともだち 先 生  の 線  には 迷 い  が  なく


     図 案   が つぎから   つぎ に でてきては 


  素 朴 な  生 地  に  やわらかい   あたたかみ を そえる



      
           線   は   か ろ や か        


   

 : : :   お  い  し  そ  う   : : :
















ときおり 線  が おどってしまう...





日本から 持ってきた  千鳥 の 型 せんせいは 最後 まで 葉っぱ だとおもっていた…








       わたし も いよいよ はじめるけれど

   
   おぼつかない ひょろり  と  した 線

 

  けれど 何 個 か   描き 終える   と すこしだけ それらしく   なってきた


   
     ふたり で 夢 中 に  なっていると 窓 の そ と には




  .  .  .  粉    雪  .  .  .



  むこう  の  部 屋  で


   なにやら へんな こと を やっているらしいわよ.. と


   ちょうど たずねてきたいた お客さんたち  も のぞき に きて


   
   なんだか もういちど   クリスマス  みたいだね


   と わらいながら   つまみぐい





   圧倒的 に ふつう  の   あまいもの 好き の  チェコ の  ひとびとには




   味 が なあいのでは... と  いうほど ほんのり味



       けれど


   おなか  が すいていたのだろうか…

 
  
   
      いがい  にも その 奇 妙 な    あたらしい けれど   知っている

 

  おかし  を おいしい  と   いっていた

 


  ペースト  は  やはり 


        わたし  の うらごし の   しかた  が あまくって



  でかたに ム ラ が あり ときおり 線  が おどる



  そして   せんせい   は つうじょう  その   しぼり 袋 を


 いちど つかい   はじめたら


       一 年  は つかう  と  いっていたけれど



 わたしは もの  の 数十分  で 2枚  も  やぶいてしまった


なにごと も 積 み 重 ね  なのね


     かろやか  は …


 日 常  だって おなじ  じゃない…



と ふるえる  線  は   おしえてくれる




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そして よくじつ に  なると   ほんのり かりかり に なり

  
 線  が とぎれ とぎれ に なってしまっていた


           
     まいかい 改 良  してゆけば なかなか


  一回目 に  しては なかなか で は ないのだろうか…

  
     と いつも じぶん に あまい わたし は おもう










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       つぎ の 日 は ほんとう に  お菓子 たち   の   ように しろい 村


 やっぱり この 様 子  は ここ  に 似合う


むかし  の   ひとびと  が 


たべたくなっちゃった    気 分 わかる






目 の 前 に  ある ちいさな   池  に  降りつもった 雪  の うえ に



    霧 雨   が ふり 


しずか  に      しずか  に 水 面   が 顔   を   だ す

  
   
   その ようす  は  それ   は うつくしかった
    
       
  


          


     一 遍   の しずかな     詩  の   ような  ひととき



   自 然  は  いつも  清らか  で あたらしい


      それ は 目 の 前  に   ある 


      どこにでも   ある      みすごせない ひととき








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      さぁ 真夜中    には 


ことし  いちばん  の 器 たち  が 焼きあがる


    

 

          












1.17.2012

::: シンプル に ベークド もうひとつ の ロンドン :::








                             年越し  の  ロンドン  では はやとちり  の  桜  が  さいていた











きのう チェコ   では だれかが 



” 最 近  しばらく  まったく  夏  ね … ” と いってたような 晴れ間 だったのに



まったく 天 気    が よめない 



夏  って それは ないよね… と おもいながらも



     ただでは おわらないよね  



今 朝 おきてみると けろり  と 銀世界 だった




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帰 国  から もう 何 日 も たち  すっかり むかし  の  ことで


わたしたちは また どっぷり 村 の 人



もちかえった さつまいも  は  わたし が もったい   ぶっているの を



よそめ に あ る 夜  お 豆  や ほか の 料 理  の よこ  に  ならんで


さっくり と  ベークド ベジタブル  に なって 目  に   前  に でてきた



ただ ただ おいしい 


 そうそう そうなのよ と 


野 菜 の あまみは….   しぜん の … などなど 



ひとり   評論家   と  かぶれながら あそぶ



噛 む の と おなじ 数 


おいしさ と 記 憶  を   確 認   しては


チェコ の はしっこ で  さつまいも   に  しみていた



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ロンドン  での 日 々  は もう むかし の ことだけれど

  
じつ は もうひとつ おはなし   おまけ の おはなし



もうひとつ  の おはなし  は  ある  本 当   の おはなし









ロンドン に   到 着  して  パートナー  の  おねえさん  の  家  を  たずねると




        1人目  の 子 の オマル  の  近 く には メ モ  が   はってあって




ひだり の  欄  には ×  みぎ の  欄  には  いろいろな シール


   きっと じょうず  に  できたら シール  なんだろうなぁ..




家   と   生 活   の   なか   には



おもわず 微笑み  が   こぼれる 工 夫   と いっぱい   の   愛  が  つまっていた





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・・・   だれか   の うち   は おもしろい  ・・・



  そこかしこ  に その だれか  は ころがっていて  



  いがいな だれか も いたりして  




どこか  の  雑 誌  の   切れ端  みたい  に  


へ ん に  つくられて    片付け  られているよりも



そこに 生 活  が  あり




くたっ と した 自然体  が   ちりばめられている と  



なおさら    いとおしい ...








そうして おねえさん  の 家  の いろいろ  を   見ていると



          かのじょ の  も の   の   はずなのに  



しぜん  と 手  に  して しぜん に


これ 滞在中 借りていても いい?


と 聞いていた



こころよく もちろん...! と いったあとに



こんなふう に   ぽつり..




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これはね じつは わたし の もの ではないの


わたし の ゆうじん の ものなんだ…



ほんと は その ゆうじん が たいせつ な  恋 人 に 贈るもの だったんだけれど



事 情 が かわり むすばれえる  ことは なかったの


ゆうじんはね  その後    わたしに くれたの




でもね ほんとうは ゆうじん いまでも その 恋 人  を  想っているの





だからね もし 将 来 かれら が 


また 縁  すること が できたときには



   これ を 贈って あげて。。


         
      それまで もっていてほしい   それまで たのしんで .…….



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そんな そんな ストーリー   の  つまった



それと この 知らない  街   を あるいたら どんなだろう


まいにち ポケット に   いれて 歩いた




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それで みる 世 界  は かがやいていた































 



















































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帰 国  しても それで みる 世 界  は  すべて  を  魔 法  に   する








のこり ひとつ   に  なった 焼き菓子   も   



瞬 き    の 夜  空    に















  嘘 の ない  冬  の   そら  は       しずか  に 澄 み  




 うっすら    と 纏 う    粉 雪  の 屋 根 は 




はるか とおく まで のびて   永 遠   に  なる










だれか   と だれか  の  想 い の 糸 に なる








 ひとつ   の ひとつ   の    あたたかい     想 い   や    光 たち     が  




こんなふうに     やさしく  連 鎖   したなら 



きっと 世 界   は やわらかく   あれる


すすめるはず




そんなふうに  想 い を こめて そぉっと のぞく








チェコ   の   はしっこ から  のぞく 世 界  は



    ちいさい    



 そして 無 限  だ





ちいさな 儚い   なにかを いっしゅんも 見逃すまいと   あるいていると 



とかく すすみは おそいけれど


ちかごろ ようやく みえてきた じぶん   の 速 度




ありのまま の 歩 幅





   じりじり とっておいた さいご   の   さつまいも 

  

  こんや  は わたし が     調 理   する